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十二単衣ひとえのような山褶やまひだが交互に重なっていた。
梶井基次郎 / 蒼穹 ページ位置:28% 作品を確認(青空文庫)
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しわ・ひだ
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前後の文章を含んだ引用
......中心の山彙さんいからわけ出て来た二つの溪が落合っていた。二つの溪の間へ楔子くさびのように立っている山と、前方を屏風びょうぶのようにふさいでいる山との間には、一つの溪をその上流へかけて十二単衣ひとえのような山褶やまひだが交互に重なっていた。そしてそのはてには一本の巨大な枯木をそのいただきに持っている、そしてそのためにことさら感情を高めて見える一つの山がそびえていた。日は毎日二つの溪を渡ってその山へ落ちてゆく......
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