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(山のような大波)見る見るもり上った山の、恐ろしく大きな斜面に玩具 の船程に、ちょこんと横にのッかることがあった。と、船はのめったように、ドッ、ドッと、その谷底へ落ちこんでゆく。今にも、沈む! が、谷底にはすぐ別な波がむくむくと起 ち上ってきて、ドシンと船の横腹と体当りをする。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:12% 作品を確認(青空文庫)
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波
時化・海が荒れる、波立つ
嵐の中の船
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前後の文章を含んだ引用
......ウ泣き出した。波は丸太棒の上でも一またぎする位の無雑作で、船の片側から他の側へ暴力団のようにあばれ込んできて、流れ出て行った。その瞬間、出口がザアーと滝になった。 見る見るもり上った山の、恐ろしく大きな斜面に玩具 の船程に、ちょこんと横にのッかることがあった。と、船はのめったように、ドッ、ドッと、その谷底へ落ちこんでゆく。今にも、沈む! が、谷底にはすぐ別な波がむくむくと起 ち上ってきて、ドシンと船の横腹と体当りをする。 オホツック海へ出ると、海の色がハッキリもっと灰色がかって来た。着物の上からゾクゾクと寒さが刺し込んできて、雑夫は皆唇をブシ色にして仕事をした。寒くなればなる......
単語の意味
横腹(よこばら)
横腹・・・1.腹の横側。腹の側面。脇腹(わきばら)。横っ腹。
2.物の左右の側面。
2.物の左右の側面。
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波の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
川波の頭が削いだように三角
幸田 文 / おとうと amazon
青 鈍色の単調な波が相変らず浜を 嚙 んでいた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
繁吹(しぶき)が無数のこまかな針を吹きつけるようにわしの全身をおそって、私は目を細めた
山川方夫 / 海岸公園 amazon
何千匹の鱶(ふか)のよう白い歯をむいてくる波
小林 多喜二 / 蟹工船 amazon
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嵐の中の船の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
烈しい嵐が襲ってきた。船の主帆がくだかれて烈しい音をたてて甲板にぶつかった。《…略…》嵐のあとはふたたび風が 凪いだ。マストの帆は力なく垂れ、ただ真黒な影だけが甲板に死んだように倒れている病人たちの顔や体の上に落ちている。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
風がマストに当ると不吉に鳴った。
小林多喜二 / 蟹工船
「大暴風雨」のために、一たまりもなく操縦の自由をなくしてしまった。
小林多喜二 / 蟹工船
最初の 嵐 が襲ってきました。五月六日の夜のことです。強風がまず東南から吹きつけてきました。熟練した二十五人の水夫たちも 帆桁 をおろし 前檣 に小帆を揚げましたが、夜半には風波に舟を 委せるだけで、そのうち船の前方に裂け目が入り、浸水がはじまりました。ほとんど一晩の間、我々はこの裂け目に布をつめ、水を外にくみ出す作業を続けねばなりませんでした。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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石の多い川の音が円い甘さで聞こえる
川端 康成 / 雪国 amazon
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どーっと見さかいもなく吹きまく風の中
有島武郎 / 或る女
自然の暴虐
小林多喜二 / 蟹工船
び、び、び、と傘の耳を鋭い風の戦慄 と、雹 みたいな雨つぶの音が、横に、なぐッて行く。
吉川英治 / 無宿人国記
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帆を張った漁船が四五 艘、黒ずんだ 藍色 の海を力強く走っていた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
排ガスと騒音をそのまま大気に撒き散らすほとんど直管のマフラー
羽田 圭介「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録 amazon
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