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夕暮れに海上に点々と浮かんだ小船を見渡すのは悲しいものだ。そこには人間の生活がそのはかない末梢 をさびしくさらしているのだ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:64% 作品を確認(青空文庫)
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閑散・人気(ひとけ)がない
夕方の海
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前後の文章を含んだ引用
......残って、そこらにながめやられる漁船のあるものは、帆を張り上げて港を目ざしていたり、あるものはさびしい掛け声をなお海の上に響かせて、忙 しく配縄 を上げているのもある。夕暮れに海上に点々と浮かんだ小船を見渡すのは悲しいものだ。そこには人間の生活がそのはかない末梢 をさびしくさらしているのだ。 君たちの船は、海風が凪 ぎて陸風に変わらないうちにと帆を立て、艪 を押して陸地を目がける。晴れては曇る雪時雨 の間に、岩内 の後ろにそびえる山々が、高いのから先に、......
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閑散・人気(ひとけ)がないの表現・描写・類語(人の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
なかはガランとして、さむざむした感じだった。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
朝の出勤ラッシュの時間帯を過ぎていたせいで、車内は比較的空いている。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
(車の少ない駐車場)車が減るたびに、まるで大海の小舟のように自分たちの車だけが残される。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
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夕方の海の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
巨大な太陽が西に落ちて水平線がトマト・ソースのような赤に染まり、サンセット・クルーズの船が帆柱に灯をともし始めるまでそこに寝転んでいた。彼女は最後の一筋の光までを味わっていた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
海面は血を流した俎(まないた)のように、真赤な声を潜(ひそ)めて静まっていた。
横光 利一 / 花園の思想 amazon
海が暮れ方の紫紺の水平線を長く曳(ひ)く
大仏 次郎 / 雪崩 (1953年) amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
桟橋から下を見ると深い水の色がきれいで、ずるずると足を引っぱられそうだった。
林芙美子 / 新版 放浪記
波の音や砂や、はるかな海や、中空にすっと光る雲。自分さえ白く光って空気に溶けていきそうに思えるこういう浜辺
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
船は波の動揺のまにまに勝手放題に荒れ狂った。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
「人の印象」カテゴリからランダム5
歩みの遅くなった私の手首をにな川が掴み、前へと引っぱる。彼の指は熱くて、私の手首には彼の指の跡がつきそうだ。
綿矢 りさ / 蹴りたい背中 amazon
「密度・集団」カテゴリからランダム5
子どもたちが、アリが餌を運ぶようにぞろぞろ坂をのぼってくる
長崎 源之助 / ゲンのいた谷 amazon
そこのコーナーだけは、人の渦の目のように静かだった。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
新宿駅の朝のラッシュ並みの混雑状態
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
あまり人通りの多い歩道橋ではないが、それでも五時すぎになると、短い間、人の流れが出来た。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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