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反射的に枕もとの目覚まし時計に目をやった。とても大きな針で、夜光塗料もしっかり塗られているはずなのだけれど、なぜか数字が読みとれなかった。網膜に映しだされたイメージと、それを受け取って分析する脳の部位がかみあっていないのだ。おばあさんが針に糸を通せないみたいに。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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うつらうつら(半分眠ったぼんやり状態)
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......末は心ゆくまで眠るつもりだった。そこに電話のベルが鳴りだしたのだ。夜明け前に。「寝てた?」とすみれは探るように言った。「うむ」とぼくは小さな声でうなった。そして反射的に枕もとの目覚まし時計に目をやった。とても大きな針で、夜光塗料もしっかり塗られているはずなのだけれど、なぜか数字が読みとれなかった。網膜に映しだされたイメージと、それを受け取って分析する脳の部位がかみあっていないのだ。おばあさんが針に糸を通せないみたいに。ぼくになんとか理解できたのは、あたりがまだ真っ暗で、それはかつてスコット・フィッツジェラルドが「魂の暗闇」と呼んだ時刻に近いらしい、ということくらいだった。「も......
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寝起き・目が覚めるの表現・描写・類語(睡眠・眠る・寝るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
首を肩の上に載 せてる
夏目漱石 / 吾輩は猫である
他人の家で目覚めると、いつも別の体に別の魂をむりやり詰めこまれてしまったような感じがする。
村上 春樹 / 風の歌を聴け amazon
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朝、重い頭をふらふらさせて
林芙美子 / 新版 放浪記
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光のなかにあるようにかすんでいる。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
足を踏み外して、真っ暗な底なしの穴に落下していくような深い眠りだった。瞼が自然にかぶさり、次の瞬間に意識が消滅した。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
柔らかな眠けをそっとひきずって
吉本 ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
「見る」カテゴリからランダム5
愛子はこのとき、目を逸らしたかった。だけど、大地の両目につかまえられてしまった今、もう、視線を動かすことはできなかった。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
ピアノをやめることを惜しいとは思わなかったの? あと一歩というところまで行ったのに」 ミュウはその答えを逆に求めるように、すみれの目をじっとのぞき込んだ。深くまっすぐな視線だった。その一対の瞳の底では、急流の中のよどみのように、いくつかの無言の流れがせめぎあっていた。それらの流れが巻き起こしたものが、本来の場所に落ちつくのにいくらか時間がかかった。 「余計なことをきいてごめんなさい」とすみれは謝った。 「それはいいのよ。ただわたしにもまだうまく話せないだけ」
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
光景が、スイッチを入れた(ブラウン管)テレビのように鮮やかに浮かんでいくる
佐藤 愛子 / 窓は茜色 amazon
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