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(雪が降り積もる夜、病室にいる)街の音も病院の音も、全部雪に吸い込まれてしまって無音だった。この病室が時間からも場所からも切り取られて、宙に浮いているような気がした。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:98% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......。 わたしたちは無言でベッドに横になった。頬の感触でシーツの十分な清潔さが分った。その頬を彼の無防備な胸に押し当てると、たくましい腕がゆったりとわたしを覆った。街の音も病院の音も、全部雪に吸い込まれてしまって無音だった。この病室が時間からも場所からも切り取られて、宙に浮いているような気がした。 わたしはできるだけ自分を小さくして、彼の中にすっぽり収まろうとした。唇のすぐそばに、水滴のよく似合う、滑らかでしなやかな筋肉の隆起があった。舌をのばせばそれを......
単語の意味
無音(むおん・ぶいん)
無音・・・1.(「むおん」と読んで)音がしないこと。また、音が一切聞こえないこと。
2.(「ぶいん」と読んで)挨拶するのが適切であるのに、挨拶のないこと。また、しばらく便りをしないこと。音信が途絶えること。(ご)無沙汰(ぶさた)。
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まだ誰の足跡もついてない、無傷の白さがキラキラ水晶みたいに光ってたの。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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堀 辰雄 / 風立ちぬ amazon
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浅田次郎 / 鉄道員(ぽっぽや)「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon関連カテ雪景色・銀世界室内の闇・部屋が暗い
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