TOP > 暮らしの表現 > 健康・体調・病気 > 中絶・流産・望まない妊娠
(中絶した罪悪感)自分の都合で 無垢 な命を摘んでしまうなんて……事情を知らない者だからこそ言えると思っていた言葉が、いつの間にか抜き身の 刃 として自分の前にあった。雪見はその刃で何度も何度も自分の心を切り刻んだ。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:39% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
罪悪感・後ろめたい・良心の呵責
中絶・流産・望まない妊娠
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......りなかったが、終わってみればあっけないものだった。それでも、問題が片づいた安堵のようなものはまったく湧かなかった。徐々に心を巣食う罪悪感に苛まれるようになった。自分の都合で無垢な命を摘んでしまうなんて……事情を知らない者だからこそ言えると思っていた言葉が、いつの間にか抜き身の刃として自分の前にあった。雪見はその刃で何度も何度も自分の心を切り刻んだ。 女の子だったらいいな……悩んでいた一カ月の間には、そんなことを考えていた時期もあったのに。「あすか」とか「まどか」とか、ひらがなで書く柔らかい名前がいいな……......
単語の意味
無垢(むく)
無垢・・・1.混じり気がないさま。けがれがなく純真なさま。
2.無地で一色の衣装。「白無垢」
2.無地で一色の衣装。「白無垢」
ここに意味を表示
罪悪感・後ろめたい・良心の呵責の表現・描写・類語(悔やむのカテゴリ)の一覧 ランダム5
(良心の呵責)自分の人間性を恥じることもあった。苦しまなくて良いはずがなかった。しかし、その胸の痛みこそは、彼女にとって一種の贖罪となった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
中絶・流産・望まない妊娠の表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(医者は)小さな血の塊りをミツの子宮からとり出した
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
心で感じる後悔の表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
自分のあまりといえばあまりに残虐な心に胸の中がちくちくと刺されるようになった。
有島武郎 / 或る女
このカテゴリを全部見る
「悔やむ」カテゴリからランダム5
「健康・体調・病気」カテゴリからランダム5
胃腸も根こそぎ痛めてしまった
林芙美子 / 新版 放浪記
ちょっとやそっとじゃ治らない、かなり頑固な夜尿症
久間 十義 / ヤポニカ・タペストリー amazon
氷をいっぱいにつめ込んだ水枕は、耳の下でキシキシと音を立てている。 氷山の角と角がぶつかり合いきしみ合っている。互いにゆずらず争っている。
向田邦子 / 耳「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
悔やむ の表現の一覧
健康・体調・病気 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ