田辺弁護士は、六十歳という年齢のせいかいかにも弱々しく、みすぼらしく見える。被告側の席に置いたよれよれのカバンも一層、その印象を濃くしていた。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 ページ位置:17% 作品を確認(amazon)
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頼りない
老人
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......メガネの男だった。その脇には、まだ二十代と思しき、若い弁護士がひとり控えている。ふたりとも働き盛りで、エネルギッシュな印象を見るものに与えた。 それと比べると、田辺弁護士は、六十歳という年齢のせいかいかにも弱々しく、みすぼらしく見える。被告側の席に置いたよれよれのカバンも一層、その印象を濃くしていた。 それは、いつだったか佃製作所が巻き込まれた損害賠償請求訴訟で見せた自信満々の勇姿とは、あまりにもかけ離れていた。同じ弁護士としての仕事でも、専門が異なるとここ......
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店内に漂っている煙の流れと同じくらい薄く、頼りない
宮部 みゆき / とり残されて amazon
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(年配の男性は)いつもの学生たちとは違う、どこか枯れた落ち着きを感じ取ることができる。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
一日一日生命の力から遠ざかって行く老人
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老人は黙って立った。脊が高くちょうど風雨にさらされた山の枯木のような感じがした。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
人間と云うものは、鳥影のようなもので、若い時の血気も、すぐまた年をとり《…略…》結局はうやむやで死ぬ。
林 芙美子 / めかくし鳳凰「林芙美子傑作集 (1951年) (新潮文庫〈第201〉)」に収録 amazon
重役風情の痩せた老人
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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