離れ座敷は大川(隅田川)端にあって、創業が文政年間という、この店の面影を偲ぶに足るものがあった
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 作品を確認(amazon)
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古い建物の佇まい
老舗
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前後の文章を含んだ引用
.....何か一品、たとえば肝焼のようなものを注文しようとすると、「鰻が、まずくなるから、何も食べてはいけない」 こういって、決して食べさせなかったものだ。 当時の〔前川〕の離れ座敷は大川(隅田川)端にあって、創業が文政年間という、この店の面影を偲ぶに足るものがあったようにおもう。 むろんのことに、舟着きも設けられてい、大川の暗い川面を、しずかにすべって来る小舟に乗った新内や声色の流しも、酒をのみながら聴けたのである。 江......
単語の意味
偲ぶ(しのぶ)
偲ぶ・・・過ぎ去った時間や、遠くはなれた場所や人を懐かしみ、思い慕うこと。
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古い建物の佇まいの表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
古いうち特有の、 鰹節 の匂い
向田邦子 / 男眉「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
不健康な住居
宮本百合子 / 伸子
屋根に草が生 えたうち
夏目漱石 / 吾輩は猫である
なんだかチョンマゲをつけて歩いているようだ
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
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老舗の表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
いかにも蕎麦屋らしい風格を残している
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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「家・建物」カテゴリからランダム5
都会だったら「豪邸」と称されるな、というぐらい大きかった。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
陽炎(かげろう)のなかにトタン屋根もぎらぎらと漣(さざなみ)のようにさわいでいる。
和田伝 / 沃土「和田伝全集 第2巻」に収録 amazon
小さな花屋を見つけたことがあった。そこには外国の小さな花が小さなブーケになって、たくさん並んでいた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
「店・施設」カテゴリからランダム5
(おみくじ)枝々に紙がいくつも白い蝶のやうに結びつけられてゐる
丸谷 才一 / 初旅「横しぐれ (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
雨の日には運転手が見落としそうなくらいの惨めな駅
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
市場のようににぎわい続ける街
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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