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わたしは発作に襲われるように、何度も何度も繰り返し、哀しんでいる。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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悲しい・悲しみ
喪失感(大切なものを失う)
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......た。 弟はあの病室のあのベッドの上で、いつでも完璧に穏やかで、完璧に優しかった。弟の首筋は完璧に滑らかで、弟の吐く息は完璧に透明だった。だからよけいに、哀しい。わたしは発作に襲われるように、何度も何度も繰り返し、哀しんでいる。 弟が東京に帰ってきた日は、文句のつけようがないほどの秋晴れだった。街全体が薄く透き通ったガラスに包まれたようだった。 午前中の診察が終わって人影が少なくなった......
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悲しい・悲しみの表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
シャワーを止めると、膝をついた。声が漏れた。嗚咽のような声になったが、涙は出なかった。涙を流す余裕もなく打ちのめされていた。睦子を失いたくなかった。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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喪失感(大切なものを失う)の表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
友子が実は生きているのか、死んでいるのか目覚めてしばらくはさっぱりわからなかった。ひどいものだった。人前で一日せっかく普通の一日をふるまって取り戻しても、眠って目覚めたとたん暗い暗いふりだしに戻ってしまうのだ。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
彼が死んだ夜から私の心は別空間に移行してしまい、どうしても戻ってこれない。昔のような視点で、どうしても世界を見ることができない。頭が不安定に浮き沈みして、落ち着かずにぼんやりいつも重苦しい。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
(父の死)二人が座るにしては広すぎる食卓
朝井 リョウ / 僕は魔法が使えない「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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栄子があまりにも栄子らしいことを言ったので、宴席半ばにしてはじめて本当に〝懐かしい、久々に会った〟という感じがした。 栄子の 芯 に触れたような感じだ。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
胸にのみしみじみと感ぜられるなつかしい季節
有島武郎 / 生まれいずる悩み
「生と死」カテゴリからランダム5
自殺者の霊は天国へ行けない。ずっと苦しいときのまま時間が止まっている
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
死を細かいちりみたいに肺の中に吸い込みながら生きる
村上 春樹 / 螢・納屋を焼く・その他の短編 amazon
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