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(喪失感で色のない世界に見える)天候という言葉から見放された空。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:18% 作品を確認(amazon)
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景色が違って見える
喪失感(大切なものを失う)
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......おかしい。何か事故があった? 怪我でもしたのか? 空気を入れ替えるためにガラス戸をあけ、そのまま習慣でベランダに出る。急激な温度差に身体じゅうの毛穴が収縮する。天候という言葉から見放された空。その空からさえも見放された街並み。この脱色した風景があるばかりだとわかっていて、毎日なぜわざわざベランダに出てみるのかと考える。出てもまたすぐ室内にもどるのに無......
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景色が違って見えるの表現・描写・類語(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
私は困ってマンボウたちを見ていた。こうなるとこいつらはにやにやしているようにすら見えて、恥ずかしくなってしまった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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喪失感(大切なものを失う)の表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
澄んでぴりぴりと冷たい空気の中でそうして立っていると、自分がほんの少し「死」に近い所にいるように思えた。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
(恋人の等を亡くした喪失感に区切りをつける)私は幸せになりたい。長い間、川底をさらい続ける苦労よりも、手にしたひと握りの砂金に心うばわれる。そして、私の愛する人たちがすべて今より幸せになるといいと思う。 等。 私はもうここにはいられない。刻々と足を進める。それは止めることのできない時間の流れだから、仕方ない。私は行きます。 ひとつのキャラバンが終わり、また次がはじまる。また会える人がいる。二度と会えない人もいる。いつの間にか去る人、すれ違うだけの人。私はあいさつを交わしながら、どんどん澄んでゆくような気がします。流れる川を見つめながら、生きねばなりません。 あの幼い私の面影だけが、いつもあなたのそばにいることを、切に祈る。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
おっさんが死んだ日、ほんまにあの日は一日中、体がきゅうっと絞りあげられるような気持やったで。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
このぼんやりと白い、明るい闇の中で息をひそめて、チャンネルの違う空間から 淋しく見ているのではないか
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
(もう会えない)鋭く哀惜のようなものが走った
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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「悲しみ」カテゴリからランダム5
心の中に苦い水が湧いて来るのを感じた。目には新しい涙が滲む。その涙は、聞きわけのよい薬のようにクラウスの心に染み込み、毒を流した。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
彼の体の内を風が吹き抜けるように、空虚さが通った。
石原 慎太郎 / 行為と死 (1967年) amazon
汗をふくようにみせて、始終涙をこすっていた。
吉川英治 / 醤油仏
「生と死」カテゴリからランダム5
わたしは発作に襲われるように、何度も何度も繰り返し、哀しんでいる。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
死が間近に迫っているかもしれぬということは 理窟 ではわかっていたが、ふしぎに感情がそれに伴わなかった。 いや、死はやはり間近に迫っていた。(牢番の)鼾がやむと、 凄まじい夜の静寂が司祭の周りを囲んだ。夜の静寂とはかすかな物音もたたぬということではなかった。闇が木立をかすめる風のように、死の 怖 ろしさを突然、司祭の心に運んできた。両手を握りしめて彼はあ、あっと大声で叫ぶ。すると怖ろしさは引潮のように去っていく。それからまた押し寄せる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
狡智長(こうちた)けやらぬ狐のように、山ぞいをのほほんと歩いていて、自分の無知ゆえに猟師に射たれるような死に方
三島 由紀夫 / 仮面の告白 amazon
不治の病をはかなんで死んだ
梶井基次郎 / Kの昇天
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