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向かいの百姓家はそれにひきかえなんとなしに陰気臭い。それは東京へ出て苦学していたその家の二男が最近骨になって帰って来たからである。
梶井基次郎 / 温泉 ページ位置:63% 作品を確認(青空文庫)
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喪失感(大切なものを失う)
家の佇まい・外観
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前後の文章を含んだ引用
......てシャコンヌ舞曲を作らしめよ! この家はこの娘のためになんとなく幸福そうに見える。一群の鶏も、数匹の白兎も、ダリヤの根方で舌を出している赤犬に至るまで。 しかし向かいの百姓家はそれにひきかえなんとなしに陰気臭い。それは東京へ出て苦学していたその家の二男が最近骨になって帰って来たからである。その青年は新聞配達夫をしていた。風邪で死んだというが肺結核だったらしい。こんな奇麗な前庭を持っている、そのうえ堂々とした筧 の水溜りさえある立派な家の伜 が、何故ま......
単語の意味
陰気(いんき)
陰気・・・気分や天気などが、スッキリしない。明るくなく、ドンヨリしている。⇔陽気。
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喪失感(大切なものを失う)の表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
気も狂わんばかりの喪失感
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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家の佇まい・外観の表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
豚小屋みたいな牢番長屋
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
林の中に立つ別荘群の中でも目立つ、小さいながらも派手なつくりの建物
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
軒端がくずれ、朽ち腐った藁屋根にむっくりと青苔が生えているようなあばら家
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
(物置部屋)裏庭の片隅に小さな木造の小屋が見える。引き戸や窓の様子から見て、人の住む空間ではなさそうだ。
東川 篤哉 / 謎解きはディナーのあとで amazon
傘を半すぼめにしてその中へくぐりこんだみたいな格好の家
水上 勉 / 越前竹人形 (1980年) amazon
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「悲しみ」カテゴリからランダム5
穏やかな午後の光の中で地獄がポッカリと口をあけていた。
阿刀田 高 / 来訪者「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
自分の肉体のたった一つの謬着物 をもぎ取られて、永遠に帰らぬ世界へ持ち去られるような気持ち
岡本かの子 / 渾沌未分
「生と死」カテゴリからランダム5
「家・建物」カテゴリからランダム5
このうち全部が陣内の手造りであることに気がついた。 天井も柱も 窓枠 も、材質寸法すべてバラバラなものを、つなぎ合せ、くくりつけて、何とか家の形につくりあげていた。ガラスも、一枚入るべきところに、明らかに厚みのちがう二枚が、裏表から、テープで支えあって入っていたし、ゆるんでブクブクの畳も、捨てたものを一枚、二枚と拾い集めてきたものとしか思えなかった。 家だけでなく、 鍋釜 から茶碗までみな拾ったもののようであった。
向田邦子 / 酸っぱい家族「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
大谷石 の塀を巡らせた大きな屋敷が目に留まった。表札に、《尾畑》と太字で記された昔風の 棟門 があり、そこから先は低い植え込みと繁茂した木立で覆われており、かなり奥に重厚な玄関が見えていた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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