靴音は遠ざかって行くように大きく響いた。
吉本 ばなな / らせん「とかげ (新潮文庫)」に収録 ページ位置:39% 作品を確認(amazon)
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足音・靴音
鳴り響く・轟く
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......から大丈夫だよ。」「じゃあ。」 と言って彼女は冷蔵庫に歩いてゆき、ビールを出してくれた。 どうも雲行きがおかしかった。彼女はいつにもましてにこにこと微笑み、その靴音は遠ざかって行くように大きく響いた。いやな予感がした。 しかも、闇の中で飲むビールはあんまりうまくなかった。そら寒く金に光り、北極で飲んでいるようだった。まだ体内に残っているアルコールとその月世界......
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(ドアのノックが、)不自然なほど大きく響いた。まるで巨大な耳の中の巨大な増幅器官を叩いたみたいに。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
鏡を手から落とした。 金属の床に触れる音が雷のように響いた。
有島武郎 / 或る女
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穴子の丼をはこんで、よちよちとあらわれた。足もとがさだまらぬから、盆の上のどんぶりがカタカタと音をたてている。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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