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遥か先には雑木林のくすんだ緑が、紙屑でも丸めたような形に小さく見える。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:6% 作品を確認(amazon)
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森林・ジャングル
遠くに見える・遠ざかる
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前後の文章を含んだ引用
......とつの教訓を残してくれた。 物事には必ず入口と出口がなくてはならない。そういうことだ。 線路は丘陵に沿って、まるで定規でもあてたようにぐいと一直線にのびていた。遥か先には雑木林のくすんだ緑が、紙屑でも丸めたような形に小さく見える。二本のレールは太陽の光を鈍く反射させながら、重なりあうように緑の中に消えていた。どこまでいったところで、きっと同じような風景が永遠に続いているのだろう。そう考え......
単語の意味
雑木(ぞうき)
雑木・・・いろいろな木々。炭や薪にする以外使えない木の総称。
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静けさが冷たい滴(しずく)となって落ちそうな杉林
川端 康成 / 雪国 amazon
(杉林)たくさんの杉が、地面から矢のように伸びる姿は、美しかった。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
笹地に白々と骨を立てたような枯れ木の原
高田 宏 / 木に会う amazon
赤みがかったぎらぎらした太陽が、白樺の雑木林を踊るように照らす
林 芙美子 / 晩菊・水仙・白鷺 amazon
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(青い)ワゴンはみるみる遠ざかっていく。それはただの青い点となり、やがて町の景色の一部となった。
428 ~封鎖された渋谷で~ amazon
景色はぼうっと霧の中のやうに遠くなりました。
宮沢賢治 / ひかりの素足
絞って行くように、私の目から遠くに去ってしまう。
林芙美子 / 新版 放浪記
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(目的地になかなか辿り着けない)夜空はこれほど重く、月はこれほど 儚いものだったのでしょうか。前方を照らすのは淡い光のみ、自転車のペダルを幾度こいでも、行きたい場所には辿り着けず、同じところでもがき続けているだけのように思えます。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
遠くの空の雁のように、見る見るすげなく遠ざかって行く
高見 順 / 如何なる星の下に amazon
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