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(電話で緊迫した空気を感じ取る。電話でも)そこにある緊張の響きは十分感じとれた。硬くこわばったなにかが、まるでドライアイスの煙のように電話口から部屋の中に流れだし、それがぼくの目を覚まさせた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:36% 作品を確認(amazon)
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緊迫した状況
電話で話す
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前後の文章を含んだ引用
......のことを、すみれからきいて知っているでしょう?」 知っている、とぼくは言った。 電話を通してきこえてくる彼女の声は遠く、無機質なものに歪められていたが、それでもそこにある緊張の響きは十分感じとれた。硬くこわばったなにかが、まるでドライアイスの煙のように電話口から部屋の中に流れだし、それがぼくの目を覚まさせた。ぼくはベッドの上で身を起こし、背筋をまっすぐに伸ばし、受話器を握りなおした。「ゆっくり話をしている暇がないの」とミュウは早口で言った。「ギリシャの島から電話をか......
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緊迫した状況の表現・描写・類語(怒りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
何かすさまじい争闘が今にもありそうで
林芙美子 / 新版 放浪記
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電話で話すの表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
彼についての記憶を手繰り寄せている間、受話器の奥で昆虫が這うような微かな雑音が響いていた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
(国際電話)時差のことを思うと、いつも不思議な気分になる。かろうじてつながっているそのラインを、貴重に思う。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
とても穏やかな声だったけれど、まるで井戸の底から響いてくるように聞こえた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
軍勢が雲霞のごとく、城をめがけて殺到する
柴田 錬三郎 / 南国群狼伝 amazon
幻影のように葉子の目と記憶とから消えて行った。
有島武郎 / 或る女
「電話」カテゴリからランダム5
(電話機が)身を伏せている黒い小さな獣のように、彼の眼に映った。
吉行 淳之介 / 闇のなかの祝祭 amazon
ポケベルが鳴った。いい加減に帰ってこい。そう聞こえた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
「怒り」カテゴリからランダム5
「状態・状況」カテゴリからランダム5
風は帽子を 被らずにいる彼の髪を 穿つように吹きつけた。そして、 睫毛 が風に吹き倒されるので眼がかゆくなった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
灰色のしみが雨雲のようにべったりはりつく
大原 まり子 / イル&クラムジー物語 amazon
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