TOP > 感覚表現 > 状態・状況 > ぶら下がる・つるし上げる
(ロープにつるされた死体)見開かれたまま二度と閉じない目。がっくり落ちた下顎。雨に濡れてぶらーんと揺れる奇態なテルテル坊主!
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:88% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
死人・遺体
ぶら下がる・つるし上げる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......にあるのはある不可解な安堵だ。「気ぃすんだか、十和子」 それから急に、あらゆる感覚が次々と打ち上げられる花火のように炸裂する。だらりと吊り下がった黒崎が見える。見開かれたまま二度と閉じない目。がっくり落ちた下顎。雨に濡れてぶらーんと揺れる奇態なテルテル坊主! 身体の深部から衝き上げてくる震動で手足がわななく。思わず両手でテーブルの縁をつかむと、ふさがった喉からたて続けに小さなしゃっくりが漏れる。 今ここで、この場で......
単語の意味
下顎(したあご・かがく)
下顎・・・下の部分の顎(あご)。
ここに意味を表示
死人・遺体の表現・描写・類語(人の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(死後の肉体の変化が描かれた絵)皆殆ど同じ姿勢の寝姿で、只違うのは、初めから終りへかけて姿が変って行っている事である。 すなわち巻頭の第一番に現われて私を驚かした絵は、死んでから間もないらしい雪白 の肌で、頬や耳には臙脂 の色がなまめかしく浮かんでいる。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
死骸が、柔らかい作りかけの粘土細工のように生々しい
長野 まゆみ / 銀木犀 amazon
(蜂の死骸)蜂が玄関の屋根で死んでいるのを見つけた。足を腹の下にぴったりとつけ、触角はだらしなく顔へたれ下がっていた。
志賀 直哉 / 城の崎にて「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
ぶら下がる・つるし上げるの表現・描写・類語(状態・状況のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夏目漱石 / 吾輩は猫である
小林多喜二 / 蟹工船
(ぶら下がった)前足を懸 け易 えて足懸 りを深くしようとする。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
このカテゴリを全部見る
「人の印象」カテゴリからランダム5
そのまま後ずさりをして、背後の壁と一体化してしまいそうに見える。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
「生と死」カテゴリからランダム5
力尽きて敗れた者が、命のかすかな残り火を燃やして歩いていく
飯田 栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
目に映るものはそこにたまたまある現実の風景でしかなくなり、聞こえてくるのは現実の音だけだった。あんなに心の中で豊かに息づいていたはずの世界は、乳色の霧にまかれたように、その輪郭すら見えなくなっていた。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
乾物みたような姿
夢野久作 / ドグラ・マグラ
ひどくあっけない、朽ち木の折れるような死
山本 周五郎 / 髪かざり amazon
「状態・状況」カテゴリからランダム5
ちょっと栂指 と人差指で、抓 んで食うようなわけには行かない男だと彼は睨 んだ。
吉川英治 / 治郎吉格子
一寸見たのでは木か金かも知れないほど古びている。
伊藤左千夫 / 野菊の墓
同じカテゴリの表現一覧
人の印象 の表現の一覧
生と死 の表現の一覧
状態・状況 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ