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どこの家もしんとして赤子の泣く声が時おり聞こえるばかりだ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:70% 作品を確認(青空文庫)
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夜のしじま(静けさ)
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前後の文章を含んだ引用
......、囲炉裏の火にまっかに顔を照らし合いながらさし向かいになる。戸外ではさらさらと音を立てて霰 まじりの雪が降りつづけている。七時というのにもうその界隈 は夜ふけ同様だ。どこの家もしんとして赤子の泣く声が時おり聞こえるばかりだ。ただ遠くの遊郭のほうから、朝寝のできる人たちが寄り集まっているらしい酔狂のさざめきだけがとぎれとぎれに風に送られて伝わって来る。 「おらはあ寝まるぞ」 わずか......
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時計の音が深夜の台所に響いている。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
マンションの一部屋の明りが点いたり、消えたり、締め忘れた水飲み場の蛇口から水滴が落ちたり、K君の髪先が風にゆらめいたりするくらいしか、風景の中で動いているものはなかった。ひそやかな夜の息遣いが、聞こえてきそうだった。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
夜のしずかな物音をきいていた。虫の音、車両の音、どこかで赤子が泣いている
野間 宏 / 残像「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
夜 更けた河畔の沈み込んでいくような静けさ
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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黒ずんでいく 黄昏 が、車のテールランプやネオンや電飾板の光を急速に強めていく。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
夜の闇があまりにも深くて、俺は少し怖くなった。周囲の山の影がのしかかってくる気がする。音だけを響かせる川が、霧ごとせりあがってくる気がする。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
黎明 の光が死海の向うに 拡がるモアブ山脈を白っぽく染め、
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
お日様が砕けた鏡のように樺の木の向こうに落ちる
宮沢 賢治 / 貝の火 amazon
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