虫の鳴き声とせせらぎの音が地鳴りのように高まっている。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:88% 作品を確認(amazon)
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川の音(せせらぎ)
虫の音
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前後の文章を含んだ引用
......した。 日が暮れてしまうと風が冷たかった。木々の下はもうまったくの闇であった。草叢にビニールを敷いて、四人は足を投げだした。銀蔵が木の枝に懐中電灯をぶらさげた。虫の鳴き声とせせらぎの音が地鳴りのように高まっている。遠い人家の灯が水田の中に点在していて、それらはよく見るとこころもち低地で光っている。知らぬまに道はのぼっていたのである。川のほとりの道はそこから土手のように伸び......
単語の意味
細流(せせらぎ)
細流・・・細(ささ)やかに流れる水の音。海や川の浅い場所を流れる水の音。さらさらと流れる水の音。また、その流れ。
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川の音(せせらぎ)の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
浅瀬は輝きながらサラサラ鳴っていた。
梶井基次郎 / ある心の風景
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虫の音の表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
何万という虫の声が地鳴りのように湧き起こる草原や林だけになった。《…略…》虫だけが地表を被いつくしていた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
一筋二筋と糸のように残って聞えた虫の音
永井 荷風 / ぼく東綺譚 amazon
(みみず)暗い土の上に水のような色でも広がるように、じいいという煙のような声が立ち浸みている。
鈴木 三重吉 / 桑の実 amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
誰もいないピロティは、いろんな部活から飛んでくる音たちの交差点だ。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
巨大な太陽が西に落ちて水平線がトマト・ソースのような赤に染まり、サンセット・クルーズの船が帆柱に灯をともし始めるまでそこに寝転んでいた。彼女は最後の一筋の光までを味わっていた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
岡本かの子 / 河明り
「昆虫・虫」カテゴリからランダム5
蟻塚 が 道傍 にうず高くつもり、蟻が吹き出すように 溢れていた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
近くの森から蜩(ひぐらし)の声が追いかけるように聞える。
志賀 直哉 / 網走まで「清兵衛と瓢箪・網走まで (新潮文庫)」に収録 amazon
みいんみいんと暑くるしく蝉が啼きたてている。
林芙美子 / 新版 放浪記
時折、何に驚いたのか、雑木林の中で一匹の油蟬がチ、チと飛びたつ。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
夢現(ゆめうつつ)のようないらいらしい心を責め苛むように耳につく蚊の唸り声
徳田 秋声 / あらくれ amazon
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