お尻の穴ばかりではなかった。わたしのヴァギナ、わたしの足、爪先、わたしの乳房、わたしの腕……それらは彼の舌と口腔とによってしとどに濡れていった。そして、濡れているのが皮膚なのか、器官なのか、内臓なのか、わからなくなるにつれ、わたしは自分自身の肉体がゼリーと化して、たらたらと溶け出すのを感じた。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:39% 作品を確認(amazon)
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恍惚・うっとり・エクスタシー
愛撫(前戯)
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前後の文章を含んだ引用
......った。全部舐めて。舐めて舐めて、わたしの身体が溶けてなくなるまで舐めて。 野呂は「そういうマヤが大好きだ」と言った。そして彼はわたしをさらに烈しく舐め始めた。 お尻の穴ばかりではなかった。わたしのヴァギナ、わたしの足、爪先、わたしの乳房、わたしの腕……それらは彼の舌と口腔とによってしとどに濡れていった。そして、濡れているのが皮膚なのか、器官なのか、内臓なのか、わからなくなるにつれ、わたしは自分自身の肉体がゼリーと化して、たらたらと溶け出すのを感じた。 それは素晴らしく幸福な感覚だった。わたしは野呂に向かって、正直にそう言った。ものすごく幸せ、とつけ加えた。野呂はわたしの上に乗って来て、わたしの唇をやわらかく......
単語の意味
しとど
肉体(にくたい)
口腔(こうこう・こうくう)
爪先(つまさき)
尻・臀・後(しり)
足・脚・肢(あし)
しとど・・・雨や涙や汗などで、びっしょりと濡れるさま。
肉体・・・肉から構成されている体。生きている人間の体。生身の体。
口腔・・・口の中の空間。上あごと舌との間の空間。口から喉(のど)に至る部分。「腔」は、「体内で空になっている所」をあらわす字。
尻・臀・後・・・1.腰のうしろ下部で、肉が豊かについている部位。座るときや腰をかけるときに下に位置するところ。肛門(こうもん)と尾てい骨がある辺り。尻(けつ)。臀部(でんぶ)。御居処(おいど)。
2.衣服の1にあたる部分。「ズボンの尻」
3.和服の腰から下の、裾(すそ)のほうの部分。
4.物事や長く続いているモノの、後方や一番あと。終わりの部分。しまい。最後。末端(まったん)。結果。
5.容器の外側の底の部分。また、果物の底部。「鍋の尻」
2.衣服の1にあたる部分。「ズボンの尻」
3.和服の腰から下の、裾(すそ)のほうの部分。
4.物事や長く続いているモノの、後方や一番あと。終わりの部分。しまい。最後。末端(まったん)。結果。
5.容器の外側の底の部分。また、果物の底部。「鍋の尻」
足・脚・肢・・・1.動物の胴体の下から左右に分かれて伸びている部分で、歩いたり体を支えるのに用いる部位。とくに、足首から下の部分をさすこともある。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
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