日本語表現インフォ：ピンとくる言葉や描写が見つかる辞典

TOP > 人物表現 > 人の印象 > 死人・遺体

黒焦げの死骸はどこにさわってもぼろぼろと毀（こわ）れる灰の人形

川端康成 / 掌の小説　作品を確認（amazon）

この表現が分類されたカテゴリ

死人・遺体

しおりに登録する

前後の文章を含んだ引用

no data

ここに意味を表示

死人・遺体の表現・描写・類語（人の印象のカテゴリ）の一覧ランダム５

（地面に転がる切断された人間の足）陽に照らされて、花のように光っているものは何だろう。　足である。鶏の趾あしのように、干いた指が五本揃っている。踝くるぶしから二寸ばかり上で切れている。切口の中央には、骨が白く、雌蕊めしべのように光っている。

大岡昇平「野火（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ死人・遺体切断された体

人形のように手足を伸ばした死体

伊坂幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録　amazon

（死体の）はや乾いた眼の玉の池の中には蛆（うじ）大将が勢揃え。

山田美妙 / 武蔵野　amazon

さっきと同じように、蟬が乾いた音をたて鳴きつづけている。風はない。さっきと同じように一匹の蠅が自分の顔の周りを鈍い羽音で廻っている。外界は少しも違っていなかった。一人の人間が死んだというのに何も変らなかった。

遠藤周作「沈黙（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ死人・遺体人の死に目に会う

創痕部は縦約四センチ、横約三ミリ。創傷周囲の組織も損傷が甚だしく、創痕の底部は体内の深さ約八センチにまで及んでいる。斜め前方より刺突され、階段の手摺に背を預ける形で背後に倒れ込み、植え込みにうつ伏せ状態で落下したものと思量される。

翔田寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録　amazon関連カテ肌の傷・怪我死人・遺体刃物で人を切る（刺す）

このカテゴリを全部見る

「人の印象」カテゴリからランダム５

由美が羽ばたきして飛立ってゆく若い鳥のように勇ましく見え

円地文子 / 女坂　amazon

てめえみてえな色の生白（なまじろ）い泥人形が

吉川英治 / 増長天王

紅のない自分の顔は淋しすぎる。

浅田次郎 / うらぼんえ「鉄道員（ぽっぽや） (集英社文庫)」に収録　amazon関連カテ口紅素朴な人・地味な印象の人すっぴん・化粧を落とした顔

彼はそのまま改札口を通る。改札機の稼動する機械音が聞こえるほどに、この駅には人気がない。

羽田圭介「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録　amazon

もともと、魅力的な体を持った黒人だと思ったが、野卑なようすは隠せなかった。が、今はそれが完全に消されて、洗練された香りが、黙っていても滲み出て来る。熱く煮えたぎった激しさを知性で上手に包み込んでいるといった雰囲気が漂っている。そのスマートな容姿に魅かれて近づいた女は彼の衣服の陰から見え隠れする獰猛さと、すさまじいほどの性的なニュアンスに度肝を抜かれる

山田詠美「新装版　ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録　amazon関連カテ異性にモテる人垢ぬけた人

「生と死」カテゴリからランダム５

木山省吾の死を知ったときには、すべてを失ったように慟哭した

野間宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録　amazon

深まりゆく秋の中でもうすでに、友子は死にはじめていた。友子の心にはもう誰のどんな言葉もちゃんと届かず、友子しかいなかった。

吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた／サンクチュアリ」に収録　amazon

解剖され中身を抜き取られた死体は、空洞のブリキの人形のよう

仏さん

毎日毎日親たちは泣いた、もう涙がしぼりつくされてもまだ泣いた。なにを見ても泣いて、もうあの子に会えないなら死んだ方がましだと思った。なにもしたくない、そう思った。

よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録　amazon関連カテ喪失感（大切なものを失う）泣く・涙を流す

同じカテゴリの表現一覧

人の印象の表現の一覧　

生と死の表現の一覧　

人物表現大カテゴリ

表現の大区分