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若草色のドレスを着た和音が、やわらかいピアノを弾きはじめる。荘厳というよりはすがすがしくて、最初は何の曲を弾き出したのかわからなかった。結婚行進曲。しあわせなふたりを親しい人たちで讃える、祝福の曲。装飾音符を、和音はゆっくりとまるで主旋律のように弾く。夢のように美しく、現実のようにたしかに。
宮下 奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録 ページ位置:97% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......の重心の位置。外側に向けたときに棚板がわずかにたわんで音の広がり方が変わること。 和音の弾くピアノの音色が一番美しく響くよう、僕はカササギたちを高く飛ばした。 若草色のドレスを着た和音が、やわらかいピアノを弾きはじめる。荘厳というよりはすがすがしくて、最初は何の曲を弾き出したのかわからなかった。結婚行進曲。しあわせなふたりを親しい人たちで讃える、祝福の曲。装飾音符を、和音はゆっくりとまるで主旋律のように弾く。夢のように美しく、現実のようにたしかに。拍手の中を、新郎新婦が笑顔で入ってくる。テーブルの間を通っていくときに、照れくさそうにこちらに会釈をした。新婦の濱野さんがきらきらしている。あちこちのテーブルに......
単語の意味
草色(くさいろ)
若草色(わかくさいろ)
荘厳(そうごん)
行進(こうしん)
行進曲(こうしんきょく)
若草(わかくさ)
清清しい・清々しい(すがすがしい)
草色・・・若草が成長して色濃くなった緑色。若葉の色より濃い色。青みのある緑色。
若草色・・・若葉の色。若草のような明るい黄緑色。
荘厳・・・宗教的な建物や儀式などの雰囲気が、おごそかで立派なこと。落ち着いた雰囲気の中に近寄りがたい立派さを感じるさま。
行進・・・大勢が隊列を組んで進んでいくこと。
行進曲・・・歩調をそろえて行進をするための、二拍子や四拍子のリズミカルな曲。マーチ。
若草・・・春になって新しく生えた草。芽を出して間のない草。
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