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(港に近い安宿の)潮臭い蒲団はまるで、魚の腸のようにズルズルに汚れていた。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:24% 作品を確認(青空文庫)
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寝室・布団・ベッド
海沿いの町
ぼろい・使い古された
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前後の文章を含んだ引用
......二階で、何時 までも鳴いている猫の声を寂しく聞きながら、私は呆 んやり寝そべっていた。ああこんなにも生きる事はむずかしいものなのか……私は身も心も困憊 しきっている。潮臭い蒲団はまるで、魚の腸のようにズルズルに汚れていた。風が海を叩いて、波音が高い。 からっぽの女は私でございます。……生きてゆく才もなければ、生きてゆく富もなければ、生きてゆく美しさもない。さて残ったものは血の気の......
単語の意味
腸(わた)
腸・・・内臓のこと。はらわた。
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白鳥の胸毛のように温かい柔らかい夜着の感触
菊池 寛 / 藤十郎の恋 amazon
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砥石(といし)で鎌をとぐ時のような低姿勢で、乳母車をすうッとゆるやかに発車させた。
木山 捷平 / 大陸の細道 amazon
(天眼鏡でのぞくと、)面白いのは、綿ごみである。 羽織っていた女房の茶羽織の 袂 が、半分ひっくり返っていたのを直したときにつまみ上げ、食卓の上にのせて、 仔細 に眺めた。 袂の丸みそっくりの、薄くやわらかいフェルトに見えるが、天眼鏡でのぞくと、さまざまな色の繊維の寄り集りである。 どこからどうして入ったのか、何本かの毛髪らしいものが、一粒の仁丹と、一本の赤い絹糸をからめて半月型を形づくっている。 持ち上げるとこわれそうなねずみ色のそれは、間違って咲いたなにかの花のように見える。 楠は「ウドンゲ」の花というのは、こういうのではないかと思った。 印度 あたりの想像上の花で、たしか三千年に一度咲くという。吉兆とも、凶兆ともいわれている。 ねずみ色の、雲のような、鳥の巣のようなものは花弁である。銀色の小粒と赤い絹糸は、 雄蕊 と 雌蕊 に違いない。
向田邦子 / 耳「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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のんびりとした感情を持ってうねっている優雅な曲線の丘
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
丘をひとつ越すと、夢のようなうつくしい山間がある。
阿川 弘之 / 雲の墓標 amazon
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