TOP > 人物表現 > 動作・仕草・クセ > 嘔吐・吐き出す
悪心 が喉元をせり上がり、沢べりに寄ってしゃがみ込んだ。草むらに胃の中のものを戻した。息を整えているうちに、また次の悪心が容赦なく込み上げてきた。それに任せて尋恵は吐いた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:93% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
嘔吐・吐き出す
吐き気を催す・えずく・虫唾が走る
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ている濁った眼が、粗い網目から覗いていた。 尋恵は身を屈めて杉の傘から出た。 足をもつれさせながら、草むらからも出た。 まどかの背中を押して、そこから離れる。 悪心が喉元をせり上がり、沢べりに寄ってしゃがみ込んだ。草むらに胃の中のものを戻した。息を整えているうちに、また次の悪心が容赦なく込み上げてきた。それに任せて尋恵は吐いた。 そのうちに誰かが……。 後ろから尋恵の背中をさすり始めた。 まどかではない。大きくて異様に熱い手だ。 尋恵は口を拭って振り返る。 武内だった。 薪を小脇に抱え......
単語の意味
悪心(おしん)
沢(さわ)
悪心・・・気持ちが悪くて、今にも吐きそうな気分。むかむか。吐き気。
沢・・・山に囲まれた、川の流れの始まりに近いの谷川。水が少したまった、草の生えている湿地。山中の川が流れている谷状地形。
ここに意味を表示
嘔吐・吐き出すの表現・描写・類語(恐怖・不安のカテゴリ)の一覧 ランダム5
酢っぱいものがみんな出る。すべてを吐く。
林芙美子 / 新版 放浪記
のべつ幕なしに嘔吐 を吐きました。夜目にも白 じらと流れる嘔吐を。
芥川龍之介 / 河童
このカテゴリを全部見る
吐き気を催す・えずく・虫唾が走るの表現・描写・類語(恐怖・不安のカテゴリ)の一覧 ランダム5
わたしは、口紅をかじって飲み込んでしまったような重苦しい吐き気を感じた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「心」の言葉を含む恐怖の表現・描写・類語(恐怖・不安のカテゴリ)の一覧 ランダム5
心臓が肋骨の下でステテコを踊り出す。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
心の中に柵を設けて、真実を寄せつけまいとする
マイ・シューヴァル / バルコニーの男 amazon
心がハリネズミのように警戒心の棘を張る
阿刀田 高 / ナポレオン狂 amazon
このカテゴリを全部見る
「恐怖・不安」カテゴリからランダム5
不安は深まった。霧の中の船が、不断に汽笛を鳴らすように、町子も手を束ねてはいられなかった。
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
「嫌い」カテゴリからランダム5
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
二人の子供が、中のよい犬の仔のように泳ぐ
庄野 潤三 / プールサイド小景 amazon
「緊張」カテゴリからランダム5
緊張の面持ちで口数が少なかった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
数十年振りに少年のような気持になり、胸をときめかせた。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
恐怖・不安 の表現の一覧
恐怖・不安のレベル
恐怖・不安の感覚、精神的な反応
恐怖・不安の表情、リアクション
その他の恐怖・不安の表現
次の文字を含む「恐怖・不安」の表現を検索 |
胸 心 戦慄 恐怖 恐怖に 不安が 不安 愛情 不安に 不安な |
嫌い の表現の一覧
動作・仕草・クセ の表現の一覧
緊張 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ