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乳色の 夕靄 がたちこめはじめた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 ページ位置:19% 作品を確認(amazon)
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霧・かすみ・もや
夕方
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前後の文章を含んだ引用
......浅井助手の経過報告に肯くだけで、指示さえ与えようとせず通り過ぎていく。これならば阿部ミツの胃液検査の件で られることもあるまいと勝呂はホッと息をついた。 外には乳色の夕靄がたちこめはじめた。遠く、実験用の犬舎から犬たちが餌を求めて吠えるのが聞える。暗幕のなかで電球がそのまわりだけにほの暗い光を落していた。勝呂は乳色の靄のずっと向うに黒い海を見た。海......
単語の意味
立ち込める・立ち籠める(たちこめる)
乳色(ちちいろ)
夕靄(ゆうもや)
立ち込める・立ち籠める・・・煙や霧などの気体が、あたり一面を覆う。
乳色・・・牛乳のような色。少し濁りのあるような白。乳白色。
夕靄・・・夕方に辺りを覆う靄(もや)。
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霧に濡れた線路が冷たく光を放つ
加賀 乙彦 / フランドルの冬 amazon
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ポールの影は、夕陽が沈むにつれて淡く 混沌 と、競技場の芝生の中に 滲んで行きつつあった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
美しい夕焼雲が空を流れていた。日を失った街上には早や夕暗 が迫っていた。
梶井基次郎 / 雪後
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有島武郎 / 或る女
車のほとんどがライトを 点けて走っていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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白い霧が濛々と渦巻くばかり-。その感覚は胸をキュンと締めつけるほど不気味なものだった。影をもたない人間を見てるように。
石坂 洋次郎 / 山のかなたに amazon
雨は走るにつれて規則的に強くなり、弱くなり、そしてまた強くなり、弱くなった。あくびが出るような雨だった。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
貯水タンクに叩きつける雨の音はまるで太鼓の音のよう
宇野千代 / 色ざんげ amazon
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