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高くのぼるにつれて港の明かりが遠く小さくなっていった。ついさっきまでぼくのすぐそばにあった人々の営みが、匿名の光の連なりの中に吸収されていった。そのままはさみで切り取って、記憶の壁にピンで留めておきたくなるような印象的な眺めだった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
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......れ、日焼けしたかたちのいいふくらはぎが満月に近い月の明かりを受けて光っていた。ぼくの方が先に息が切れた。ときどき脚を止めて、大きく息をつかなくてはならなかった。高くのぼるにつれて港の明かりが遠く小さくなっていった。ついさっきまでぼくのすぐそばにあった人々の営みが、匿名の光の連なりの中に吸収されていった。そのままはさみで切り取って、記憶の壁にピンで留めておきたくなるような印象的な眺めだった。 彼女たちの住居は、海に面したヴェランダのついた小ぶりなコテージだった。白い壁に瓦葺きの赤い屋根がついて、ドアは深い緑に塗られていた。家を囲む低い石壁には赤いブ......
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夜景・夜の眺めの表現・描写・類語(外の設備・工作物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
道路沿いの商店はみんな黒々としたシャッターを下ろして、ひっそりと静まりかえっていた。
村上春樹 / パン屋再襲撃「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
サイパンの夜の明かりはダイヤモンドみたいだった。建物が少なくて、明かりが大きい。空気が澄んでいて、海の水分が満ちている。
吉本 ばなな「アムリタ(上) (新潮文庫)」に収録 amazon
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見下ろした風景の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
すぐ真下は、スクランブル交差点だ。信号待ちをする人々は、群がる蟻のように見えた。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
見晴らす広漠とした河原に石と砂との無限の展望。
岡本かの子 / 東海道五十三次
この大平と云う所は庚申山の南側で天気のいい日に登って見ると赤松の間から城下が一目に見下 せる眺望佳絶の平地で
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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絶景・美しい風景の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
目の前の幻想的な景色はこういう奇跡もあるのではないかと思わせてくれる。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
夕方の曇った灰色の空に富士山がはっきりと 露 われていた。それが、海を手前に、伊豆の山々の上に 聳え立った具合がいかにも構図的で、 北斎 のそう云う富士を 憶 い出さした。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
(山と、)下のところに在る藁葺 の草堂諸共 、一幅の絵になって
岡本かの子 / 東海道五十三次
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夜空はただそこにあって、街あかりを映してぼんやり光っていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
とにかく巨大な音がする蛇口だった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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