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彼は前から総ての人が自分に悪意を持っている、こう感ずる事がよくあった。《…略…》今自分の 出生 を知り、それを 若し 却って 皆 が前から知っていたとしたら、 皆 は自分の背後にいつも何か醜い亡霊を見、それに顔を 背 向ける気持を持っていたのではなかろうか、そう今更に彼には 想い起されるのであった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:42% 作品を確認(amazon)
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自己嫌悪
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前後の文章を含んだ引用
......をして本郷の家へ往ったのだと思うと、ちょっと不愉快な気分に被われた。軽蔑されたような気がした。ひがみだとは知っていた。が、そう思っても何だか彼は愉快でなかった。彼は前から総ての人が自分に悪意を持っている、こう感ずる事がよくあった。然し、それは本統はひがみで何の根拠もないものだと打消してはいたのだが、今自分の出生を知り、それを若し却って皆が前から知っていたとしたら、皆は自分の背後にいつも何か醜い亡霊を見、それに顔を背向ける気持を持っていたのではなかろうか、そう今更に彼には想い起されるのであった。皆のその気持が自分に反映する。自分は知らず知らずに意固地な気持を又皆へ投返す。そして人々から更に何かしら悪意らしいものを感ずる。こんな事ではなかったか。 実際近......
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吐き出したいような自己嫌悪
宇野 千代 / 色ざんげ amazon
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心の底の動揺に刺激されてたくらみ出すと見える残虐な譎計
有島武郎 / 或る女
慢性的に聞かされる外地の情報
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 amazon
「気分が晴れない・落ち込む」カテゴリからランダム5
「悔やむ」カテゴリからランダム5
針で突くような痛みを鋭く深く良心の一隅 に感ぜずにはいられなかった。
有島武郎 / 或る女
どこか高いところから、自分の存在に冷たくしたたってくるような不安を覚え、思い悩むようになっていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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いやみなのではなく、率直なのだ。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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