小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:13% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
嵐の中の船
帆船・ヨット
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......をもって、大声で怒鳴り散らした。 同時に函館を出帆した他の蟹工船は、何時の間にか離れ離れになってしまっていた。それでも思いっ切りアルプスの絶頂に乗り上ったとき、溺死者 が両手を振っているように、揺られに揺られている二本のマストだけが遠くに見えることがあった。煙草の煙ほどの煙が、波とすれずれに吹きちぎられて、飛んでいた。……波浪と叫喚のなかから、確かにその船が鳴らしているらしい汽笛が、間を置いてヒュウ、......
ここに意味を表示
嵐の中の船の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
最初の 嵐 が襲ってきました。五月六日の夜のことです。強風がまず東南から吹きつけてきました。熟練した二十五人の水夫たちも 帆桁 をおろし 前檣 に小帆を揚げましたが、夜半には風波に舟を 委せるだけで、そのうち船の前方に裂け目が入り、浸水がはじまりました。ほとんど一晩の間、我々はこの裂け目に布をつめ、水を外にくみ出す作業を続けねばなりませんでした。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
帆船・ヨットの表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
火の粉のように海を走って行く 勇ましい帆船
林芙美子 / 新版 放浪記
そのマストの下の方には、桟橋に流れかかったぼろ布のように帆布が、まといついていた。
葉山 嘉樹 / 海に生くる人々 amazon
このカテゴリを全部見る
「乗り物」カテゴリからランダム5
道路はひどくすいていて、車は産卵期の鮭が川を溯るみたいに空港にむけてひた走った。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
艪は梭 のように波を切り破って激しく働いた。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
湖面は死のように憂鬱だ。
葛西 善蔵 / 湖畔手記 amazon
波音が繰り返し響いて、何かを伝えているようでもあった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
ここは口無しの瀬戸という袋小路のように見える海である
井伏 鱒二 / さざなみ軍記 amazon
「天災・荒れた天気」カテゴリからランダム5
烈しい嵐が襲ってきた。船の主帆がくだかれて烈しい音をたてて甲板にぶつかった。《…略…》嵐のあとはふたたび風が 凪いだ。マストの帆は力なく垂れ、ただ真黒な影だけが甲板に死んだように倒れている病人たちの顔や体の上に落ちている。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
び、び、び、と傘の耳を鋭い風の戦慄 と、雹 みたいな雨つぶの音が、横に、なぐッて行く。
吉川英治 / 無宿人国記
酢っぱくって渋くって泡の立つ葡萄酒のような、コクの強い、野蕃な海
梶井基次郎 / 海 断片
同じカテゴリの表現一覧
乗り物 の表現の一覧
水面・水中・水辺 の表現の一覧
天災・荒れた天気 の表現の一覧
暮らしの表現 大カテゴリ