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牛乳のような色の寒い夕靄
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:64% 作品を確認(青空文庫)
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霧・かすみ・もや
夕方
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前後の文章を含んだ引用
......ありかをそれとおぼろげながら見定める。そこには妻や母や娘らが、寒い浜風に吹きさらされながら、うわさとりどりに汀 に立って君たちの帰りを待ちわびているのだ。 これも牛乳のような色の寒い夕靄 に包まれた雷電峠の突角がいかつく大きく見えだすと、防波堤の突先 にある灯台の灯 が明滅して船路を照らし始める。毎日の事ではあるけれども、それを見ると、君と言わず人々......
単語の意味
夕靄(ゆうもや)
夕靄・・・夕方に辺りを覆う靄(もや)。
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霧・かすみ・もやの表現・描写・類語(雨・霧のカテゴリ)の一覧 ランダム5
濃い乳白色の霧の厚い層の向こうに、ひそかなバラ色の明るみがある
大江健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
深くなった乳色の靄が、木立に絡まるように漂う
原田 康子 / 挽歌 amazon
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夕方の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ゆっくりと夕暮れが近づいていた。太陽のぬくもりが雲に溶け出していた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
テラスいっぱいに当たっていた陽の光が、いつのまにか翳りはじめていた。彼のすぐ後ろに日陰が迫っていた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
薄紫色の陰に沈んだ瓦屋根
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
部屋の中の家具に塗ってあるニスが濡れ色になって来て、銀色の金具は冷たく曇った。もうたそがれだ。
岡本かの子 / 巴里祭
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
遠くからたそがれを告げる鐘が聴こえていた。
浅田次郎 / 悪魔「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
遠くで犬が鳴いている他には、何の音も聞こえない。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
「雨・霧」カテゴリからランダム5
光る雨の粒が、辷り台の子供のようにあとからあとからとガラス板を辷りおち、まっすぐな水の紐をいちめんに垂らした。
野上 弥生子 / 哀しき少年「野上弥生子短篇集 (岩波文庫)」に収録 amazon
雨は少々響々の鳴りをひそめる。
林芙美子 / 新版 放浪記
糸のような細い雨が斜に降り懸る
田山 花袋 / 田舎教師 amazon
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