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海岸にひとかたまりになって船を見送る女たちの群れはもう命のない黒い石ころのようにしか見えない。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:33% 作品を確認(青空文庫)
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遠くの人
立ち去る
遠くに見える・遠ざかる
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前後の文章を含んだ引用
......ともからは鯨のように舵 の尾を出して、あの物悲しい北国特有な漁夫のかけ声に励まされながら、まっ暗に襲いかかる波のしぶきをしのぎ分けて、沖へ沖へと岸を遠ざかって行く。海岸にひとかたまりになって船を見送る女たちの群れはもう命のない黒い石ころのようにしか見えない。漁夫たちは艪をこぎながら、帆綱を整えながら、浸水 をくみ出しながら、その黒い石ころと、模範船の艫から一字を引いて怪火 のように流れる炭火の火の子とをながめやる。長い......
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遠くの人の表現・描写・類語(人の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
四十メートルほども離れているので、その表情までは見極められない。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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立ち去るの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
悪いな、ぼくは黙ってゴキブリみたいに行かせてもらうよ。
島田 雅彦 / 観光客「ドンナ・アンナ (新潮文庫)」に収録 amazon
男は明るみを背にしてだんだん闇のなかへはいって行ってしまった。
梶井基次郎 / 闇の絵巻
サユリは、これ以上、一緒にいられないと思い、ぷいと後ろを向くと、ハイヒールシューズの踵を気持良く鳴らしてコバヤシの許を去った。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
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ふりかえって見ると、さっきの十字架 はすっかり小さくなってしまい、ほんとうにもうそのまま胸 にもつるされそうになり
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
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「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
はっはっと男のように闊達に笑う(女)
壷井 栄 / 大根の葉・暦 (1980年) amazon
「距離」カテゴリからランダム5
重大機密を教えてやるというように、耳元に口を寄せる
西木 正明 / 『幸福』行最終列車 amazon
前髪が触れあうくらいの距離
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
皆、指を揃へた程に、小さく見えた。
芥川龍之介 / 芋粥
「人の印象」カテゴリからランダム5
睦月の後姿が好きだ。 きれいだと思う。特に肩から腰までの線がすごくいい。絶妙の傾斜角度というか、上半身が下半身に向けてごく自然な斜線を描いてすぼまっているのだ。逞しいとか男っぽいとかいうより、きれいだなという印象をもつ。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
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