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心が虚ろになり、一日が一月のように長い
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心にぽっかり穴があく 上の空・心ここにあらず
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単語の意味
虚ろ・空ろ・洞ろ(うつろ)
虚ろ・空ろ・洞ろ・・・1.空洞(くうどう)。空っぽ。中身が何もないこと。
2.心が空っぽになり、生気がないさま。表情がボーっとして気持ちがないさま。
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頭の奥が眩暈のように揺れる。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
人の心の内側がレントゲンのように彼女には見えているのかもしれない。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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もうそろそろ寝ようと思いながらマニキュアを塗っていたら、突然、津波のように淋しさが襲ってきた。  もう会えない、ここで一緒に暮らせない。  言葉ではさっきからわかっていた、何でそんな簡単なことが実感できなかったんだろう、と自問してみたら、ひとりきりになってなかったからだ、と気づいた。  今はじめてこの夜の中、ひとりになってみてこの家の雰囲気ががらりと違ってきていたのがわかった。それは父が死んだ夜や、母が離婚してはじめての夜や、真由が家を出た日の夜に似ていた。  荒れて、ひんやりした感じ。  不在の、こころもとない感じ。  別れの、絶対的な孤独の感じ。  気が抜けて、この空間の不自然な沈黙の意味に気づく。空気が、別れの気配を吸い取って静かによどんでいる。昨日まで、この時間には同じ屋根のしたで眠っていた人が、多分永久にその暮らしに戻ることはない。  どんなに言葉で言おうとしても、その圧倒的によせてくる淋しさの力にはかなわなかった。  部屋中に、まだ純子さんの気配があった。  ありとあらゆる思い出のエネルギーがこの家を、まるで本人のように去るまでずいぶん時間がかかるだろう。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon関連カテ出会いと別れ突然さびしさを感じる孤独・一人ぼっち
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