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昼は部屋の窓を展 いて盲人のようにそとの風景を凝視 める。夜は屋の外の物音や鉄瓶 の音に聾者 のような耳を澄ます。
梶井基次郎 / 冬の日 ページ位置:5% 作品を確認(青空文庫)
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上の空・心ここにあらず
生きる意欲がわかない
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前後の文章を含んだ引用
......この頃生きる熱意をまるで感じなくなっていた。一日一日が彼を引き摺 っていた。そして裡に住むべきところをなくした魂は、常に外界へ逃れよう逃れようと焦慮 っていた。――昼は部屋の窓を展 いて盲人のようにそとの風景を凝視 める。夜は屋の外の物音や鉄瓶 の音に聾者 のような耳を澄ます。 冬至に近づいてゆく十一月の脆 い陽ざしは、しかし、彼が床を出て一時間とは経たない窓の外で、どの日もどの日も消えかかってゆくのであった。翳 ってしまった低地には、彼......
単語の意味
鉄瓶(てつびん)
凝視(ぎょうし)
風景(ふうけい)
鉄瓶・・・お湯を沸かすための鉄製の容器。風情のあるやかんのようなもの。
凝視・・・目を凝らして一点を見つけること。目を大きく見開いてじっと見つめること。
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
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女を宙の夢に浮かして群衆の中を歩かした。
岡本かの子 / 母子叙情
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安逸や怯懦 は、彼から生きていこうとする意志をだんだんに持ち去っていた。
梶井基次郎 / 冬の日
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かなり酔ったらしく、邦彦の目がとろりとうるんでいる。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
しばらくは呆然 として瘧 の落ちた病人のように坐っていた
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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魔法が解けたみたいに、もう好きだと思えなくなった。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
欲は状況によって、とても簡単に水位が変動します。水面に浮かんだアヒルのおもちゃは、海ほど水が多ければもちろん浮きますが、かと言って栓を開けてしばらくたち、お湯があらかた抜けた湯船にも、黄色いおしりを浴槽の床にこすらせながら、かろうじて浮きます。絃と話すことによってお湯はほんの少し足されただけでしたが、心のなかでアヒルのおもちゃはぷかぷか浮いていました。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
小林多喜二 / 蟹工船
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