TOP > 暮らしの表現 > 生と死 > 喪失感(大切なものを失う)
胸の中ががらんどうになり涙さえ出ないような悲しみ
この表現が分類されたカテゴリ
喪失感(大切なものを失う)
心にぽっかり穴があく
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
単語の意味
胸(むね)
ここに意味を表示
喪失感(大切なものを失う)の表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
謙作 はその冬、初めての児を失い、前年とは 全 で 異 った心持で、この春を過して来た。都踊も八重桜も、去年はそのまま楽しめたが、この春はそれらの奥に何か不思議な淋しさのある事が感ぜられてならなかった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
友子が実は生きているのか、死んでいるのか目覚めてしばらくはさっぱりわからなかった。ひどいものだった。人前で一日せっかく普通の一日をふるまって取り戻しても、眠って目覚めたとたん暗い暗いふりだしに戻ってしまうのだ。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
心にぽっかり穴があくの表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
胸で悲しみを感じるときの表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ベッドで寝ている弟は、胸が痛くなるような目をしていた。 それは捨て猫なんかの無邪気だから痛々しいというのと違って、もっともっとどうしてやりようもない、個人の身に余る重みを抱えているであろうことがわかりすぎる、そういうかわいそうな感じだった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
首をひねられた鶏のように、首をガクリ胸に落し込んで
小林多喜二 / 蟹工船
このカテゴリを全部見る
「悲しみ」カテゴリからランダム5
強い茎の花のようにぴんと上がっていた頭がだんだん垂れてくる
円地 文子 / 渦 amazon
軒下に生まれた犬の子にふびんを掛けるように町内の人たちがお恵みくださいます
森鴎外 / 高瀬舟
「生と死」カテゴリからランダム5
花の散るがごとく、葉の落つるがごとく、わたくしには親しかったかの人々は一人一人相ついで逝ってしまった。
永井 荷風 / ぼく東綺譚 amazon
善三郎は裃を帯のあたりまでするりと脱ぎ、上半身を裸にした。慣例に従って、念入りに両袖を膝の下へ敷き、後方へ倒れないようにした。身分のある立派な武士は、前向きに死ぬものとされていたからである。善三郎はしっかりした手つきで、目の前に置かれた短刀を慎重に取りあげ、さもいとおしげにこれを眺めた。それは、しばし最後の覚悟に思いを 馳せているかのように見えた。 次の瞬間、善三郎は短刀で左の腹下に深く突き刺し、ゆっくりと右へ引いた。さらに今度は刃先の向きをかえてやや上に切り上げた。このすさまじい苦痛をともなう動作の間、彼は顔の表情ひとつ動かさなかった。そして短刀を抜き、身体を少しばかり前方に傾け首を差し出したとき、初めて苦痛の表情が彼の顔をよぎった。が、声はまったく立てなかった。そのとき、咎人のかたわらに身を 屈め、事の次第を終始見守っていた介錯人が立ち上がり、一瞬、白刃が空を舞ったかと思うと、重たい鈍い響きとともに、どさっと倒れる音がして、首は胴体から切り離された。 堂内、水を打ったような静寂。目前のもはや動かない肉塊から血潮の吹き出る忌まわしい音だけが、静寂を破っていた。
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 amazon
「寂しい・喪失感」カテゴリからランダム5
大事なものをぬきとられたようなさびしさ
壺井 栄 / 二十四の瞳 amazon
泥沼に浮いた船のように、何と淋しい私達の長屋
林芙美子 / 新版 放浪記
同じカテゴリの表現一覧
悲しみ の表現の一覧
悲しみのレベル
悲しみの感覚、精神的な反応
悲しみの表情、リアクション
その他の悲しみの表現
次の文字を含む「悲しみ」の表現を検索 |
悲しさが 悲しみを 悲しくて 悲しさ 悲しい 心 哀感 胸 寂しさが 寂しさ |
生と死 の表現の一覧
寂しい・喪失感 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ