舟に波が鈍い音をたててぶつかったほかは海も陸も、死んだように黙っていた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:47% 作品を確認(amazon)
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......瀬浦は何処だと聞くと、しばらく、ためらった後、櫂を漕いでいる男が答えた。「なにもなか」 村は焼かれ、それまで住んでいた者たちはすべて追い払われたというのである。舟に波が鈍い音をたててぶつかったほかは海も陸も、死んだように黙っていた。あなたは何故、すべてを放っておかれたのですかと司祭は弱々しい声で言った。我々があなたのために作った村さえ、あなたは焼かれるまま放っておいたのか。人々が追い払われ......
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静けさ・静寂の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
あんまり静かなので、耳の中がしんしんと鳴る。
林芙美子 / 新版 放浪記
あたりは深山のようにしーんとしていた。
有島武郎 / 或る女
総ての光彩を消したような閑寂な風景
外村 繁 / 筏 amazon
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まっさおな海面に、漁船は陰になりひなたになり、堅い輪郭を描いて、波にもまれながらさびしく漂っている。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
(ボート)モーターのびびびという音と震動が飛び去る水の煌きざわめきに頼もしく聞こえる
幸田文 / おとうと amazon
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会見場が水を打ったように静まり返る。余韻のように、二、三の 咳払いが響き渡った。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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ポンポン船が 咳込むように進んでいく
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
菜の花の黄色の帯の向こうに、青い布をハラリと広げたようなのどかな瀬戸内海がある
阿久 悠 / 瀬戸内少年野球団 amazon
真昼の光を浴びて、海が、ガラスの破片のようにどぎつく光って
太宰 治 / 斜陽 amazon
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