東京の女が、フランスの田舎へ行くと、田園にただよう肥料の臭いに、 「おお、くさい」 といって、顔を顰めるそうな。
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:90% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......フランスのホテルでは、パリでも田舎でもパンとコーヒーにミルクのみだが、毎朝、少しも飽きない。夕飯のときの季節の野菜や果物も、それこそ、むかしの味を保っている。 東京の女が、フランスの田舎へ行くと、田園にただよう肥料の臭いに、「おお、くさい」 といって、顔を顰めるそうな。 そのくせ、その肥料で育った野菜を、「おお、うまい」 といって食べるのだから、あきれかえる。 戦前の日本では、生活の重要な部分での接点があったので、東京人も肥料......
単語の意味
顰める(しかめる)
顰み・嚬み(ひそみ)
顰める・・・嫌な気持ちになったときに、眉間の部分にしわを寄せること。不快を表す表情を作るときの顔の動き。
顰み・嚬み・・・悩んだり苦痛だったりしたときに眉間にしわを寄せること。また、そのしわ。
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新宿そだちの久美子には窓いっぱいに拡がる摩天楼が良く似合った。
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