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(薄暗い部屋)夕月にぬれた草の色は、灯をつけずにいた家の中へ、ちょうどよい加減な明るさをただよわせている。ほんのりと酔ったお稲の白粉が石楠花 の花みたいに、ぼっと浮いて。
吉川英治 / 野槌の百 ページ位置:58% 作品を確認(青空文庫)
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室内の闇・部屋が暗い
化粧・白粉をした顔
室内に差し込む光
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前後の文章を含んだ引用
......は、飲まないうちに、赤くなった。年は、お稲のほうが、三つぐらい上らしいが、まるで十もちがう姉みたいな気がされるのだった。 野百合の香 いが、どこからか忍んでくる。夕月にぬれた草の色は、灯をつけずにいた家の中へ、ちょうどよい加減な明るさをただよわせている。ほんのりと酔ったお稲の白粉が石楠花 の花みたいに、ぼっと浮いて。 かの女は、楽しそうに、杯をなめた。子どもの事などは、もう忘れているようなお稲だった。ただ百は、狭山 に泊った老母と、叔父貴の夜話が、時々、心のすみで、気にかかっ......
単語の意味
夕月(ゆうづき)
白粉(おしろい)
夕月・・・夕方の空に見える月。宵月(よいづき)。
白粉・・・化粧品のひとつで、顔につけたり塗ったりする白い粉。また、それを練り合わせたもの。肌を色白に美しく見せる目的で使う。粉白粉・水白粉・練り白粉・紙白粉・固形白粉などがある。「しろい」は、「白い物」を意味する。
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室内の闇・部屋が暗いの表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
司祭の閉じこめられた囲いの中には突き破ることのできぬ真黒な闇が溜っている
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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化粧・白粉をした顔の表現・描写・類語(顔のカテゴリ)の一覧 ランダム5
蛍光塗料を塗りたくったような派手な化粧
小池 真理子 / 小池真理子のミスティ―小池真理子短篇ミステリ傑作集〈1〉 amazon
波津子は強い化粧のせいか別人のように華やかに見えた。
向田邦子 / 三枚肉「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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室内に差し込む光の表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
部屋中がサンルームのように、光に満ちていた。
吉本 ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
南側の窓からさし込む光線を眩 しく反射して、この部屋の厳粛味を一層、高潮させているかのようである。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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「顔」カテゴリからランダム5
少女のように影が豊かな顔の輪郭
大仏 次郎 / 冬の紳士 amazon
青く湿った能面のような顔
黒岩 重吾 / 背徳のメス amazon
「化粧」カテゴリからランダム5
ピンセットで爪に星を落とす。極小の金色のひらべったい星は塗りたての薄紫のエナメルにぴたりとくっつき、繊細な作業をしたあとのピンセットの先は少し震えている。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
目の縁 に憂いの雲をかけたような薄紫の暈
有島武郎 / 或る女
寝不足がなによりも避けるべきもので、眠っていないと肌の調子が悪くなるからではなくて、目のほうに問題が出て、どれだけ丁寧にアイラインをひいても皮膚のきめを飛び出して見えるし、醜い恐竜の爪のような顔に見える
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
「光と影」カテゴリからランダム5
紫色に暮れた砂の上に木部が舟を葦間 に漕 ぎ返して行く姿が影絵のように黒くながめられた。
有島武郎 / 或る女
外灯が芝生の一郭や噴水の周りのベンチを白く照らしていた。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
「室内のようす」カテゴリからランダム5
ドアをノックすると、驚くほどよく響いた。所詮は突貫工事、建物全体が大きな太鼓のようになっている。
羽田 圭介「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録 amazon
「晴れ・曇り」カテゴリからランダム5
雨あがりの夕暮れは格別に気持ちがよい
志賀 直哉 / 焚火 (1953年) amazon
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