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雨はすっかりあがり、厚い雲もところどころで切れめを見せはじめていた。そんなすきまから綺麗な半月が時折姿を見せて、草原の風景をくっきりと浮かびあがらせていた。それはサーチライトに照らし出された深い海の底のように見えた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:81% 作品を確認(amazon)
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草原・芝生
月の光・月明かり
雨上がり・晴れ間がのぞく
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前後の文章を含んだ引用
......ライト・スタンド。型は古いが機能だけを考えてしっかりとものが作られていた時代の産物だ。余計なものは何ひとつついていない。 枕もとの窓からはやはり草原が見渡せた。雨はすっかりあがり、厚い雲もところどころで切れめを見せはじめていた。そんなすきまから綺麗な半月が時折姿を見せて、草原の風景をくっきりと浮かびあがらせていた。それはサーチライトに照らし出された深い海の底のように見えた。 僕は服を着たままベッドにもぐりこみ、消えては現われるそんな風景をずっと眺めていた。あの不吉なカーブを曲って一人で山を下りていくガール・フレンドのイメージがしば......
単語の意味
草原(そうげん・くさはら)
風景(ふうけい)
半月(はんげつ)
草原・・・一面に草が生えている広い野原。
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
半月・・・半円の形の月。弦月(げんげつ)。弓張り月。
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草原・芝生の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
一陣の風に雑草がいっせいに葉裏を見せ、濃い緑一色の草の海が鈍く銀色に輝く
落合 恵子 / 夏草の女たち amazon
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月の光・月明かりの表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
月の光が川面にちらちらと動いて編み針のように入り交じる
ジュール・ルナール / にんじん amazon
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雨上がり・晴れ間がのぞくの表現・描写・類語(晴れ・曇りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
前夜の雨が大気の塵を洗い流し、透き通るような十一月の朝になった。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
雷光と雨に洗われた後の清い闊 やかな北国の空
宮本百合子 / 伸子
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「空・中空」カテゴリからランダム5
水平線の上には猿人の頭骨のような形をした雲がひとつだけぽつんと浮かんでいた。雲はぴくりとも動かず、また動きそうな気配もなかった。それはどことなく頑迷そうな感じのする雲だった。漂白されたように真っ白で、輪郭はひどくはっきりしていた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
音を立てないばかりに雲は山のほうから沖のほうへと絶え間なく走り続ける。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
時どき烟 を吐く煙突があって、田野はその辺 りから展 けていた。レンブラントの素描めいた風景が散らばっている。
梶井基次郎 / 城のある町にて
(東京駅周辺)高さ制限のため均整の取れたビルが並ぶ街
野崎 幸助「紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)」に収録 amazon
工事の跡の絶壁の赤土が、まだ生々しく露出している
太宰 治 / 津軽 amazon
ぼんやり向かい側の車窓から見える動く景色を見ていた。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
「晴れ・曇り」カテゴリからランダム5
木漏れ日が鍋の湯気に虹を流す
石川 達三 / 独りきりの世界 amazon
夕暮の光が幾筋か射しこんで、地面にまだらの模様を描く。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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