(月光に照らされた岩山の道)歩を止めて背後を振り返った。下りの坂道が、まるで巨大な虫が這ったあとのように白くぬめりながら町まで続いていた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:79% 作品を確認(amazon)
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......うにこの音楽で真夜中に目を覚まし、好奇心に駆りたてられ、パジャマだけというかっこうでこの坂道を登っていったのではあるまいか──そんな想像が頭に浮かんだ。 ぼくは歩を止めて背後を振り返った。下りの坂道が、まるで巨大な虫が這ったあとのように白くぬめりながら町まで続いていた。ぼくは空を見上げ、それから月の光の下で、なにげなく自分の手のひらを眺めてみた。そして出し抜けに、それがもうぼくの手ではなくなっていることに気がついた。うまく説明......
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坂道・斜面・勾配の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
崖に近いぐらいの急斜面
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
坂の上から見ると、坂は曲がっている。刀の切先のようである。
夏目 漱石 / 三四郎 amazon
底のないすり鉢を降りているのではと疑われるくらい、長い長い下りの時間が過ぎる
奥泉 光 / 石の来歴 amazon
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月の光・月明かりの表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
月明かりに蜜柑が狐火のようにポツポツと浮かんで、まるで夢のともし火の海
川端康成 / 掌の小説 amazon
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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山道・峠道の表現・描写・類語(道・道路のカテゴリ)の一覧 ランダム5
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「空・中空」カテゴリからランダム5
なまけものに夢を見させる、あの金色の小さなやつさ。
サン=テグジュペリ / 星の王子さま amazon
両側から黒い山なみの稜線に挟められた星空が、ちかちかと瞬く砂金の川のよう
三浦 哲郎 / モーツァルト荘 amazon
「道・道路」カテゴリからランダム5
横町と横町の間を貫く中通り
岡本かの子 / 巴里祭
野良猫や野良犬が、白いほこりっぽい道をかけていった。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
融雪水が急激になって流れる、川のような道
高田 宏 / 木に会う amazon
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
ああ田舎にも退屈してしまった。
林芙美子 / 新版 放浪記
櫛の歯のように生えている竹林にさしこんでいる陽が、苔の生えた地面に、雨のようにそそぐ
水上 勉 / 越前竹人形 amazon
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