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微風が起こって、まるで人垣の向こうの里枝たちを背伸びして見ようとしているかのように、棒立ちの花々が右に左にと身を揺らした。
平野啓一郎「ある男」に収録 ページ位置:48% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......秋桜の花で姿を見失ってしまうので、去年は走り出す度に、追いかけるのが大変だった。携帯電話のカメラを構えたが、秋桜の背を超えるのは、来年か、再来年くらいだろうか。微風が起こって、まるで人垣の向こうの里枝たちを背伸びして見ようとしているかのように、棒立ちの花々が右に左にと身を揺らした。 悠人は、車を降りてからもずっと無言で、グレーのパーカーのポケットに両手を突っ込んで、何か重たいものでも腹に抱えているかのように、それを下に突っ張らせていた。そ......
単語の意味
背伸び・背延び(せのび)
背伸び・背延び・・・1.つま先で立って、背を高く見せたり、高い所のものに届こうとしたりすること。つま先立って伸び上がること。
2.体を真っ直ぐにして、できるだけ背丈を伸ばすこと。
3.実力以上のことをしようと無理をすること。自分の力以上のことをして、実際より大きく見せようとすること。
2.体を真っ直ぐにして、できるだけ背丈を伸ばすこと。
3.実力以上のことをしようと無理をすること。自分の力以上のことをして、実際より大きく見せようとすること。
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ゲンゲとタンポポと菫(すみれ)が、バラリと撒き散らされた珠玉のようにはげしく輝き合う
檀 一雄 / リツ子・その愛 amazon
花の枯れきった土だけの花壇
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 amazon
つりがねそうか野ぎくかの花が、そこらいちめんに、夢 の中からでもかおりだしたというように咲 き
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
燃えたつようにシバザクラが一面に咲いていた。
山口 瞳 / シバザクラ「山口瞳大全〈第5巻〉」に収録 amazon
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空気はいくらか温度を低め、ビルディングの間へ吹きぬけて行く風がようやく肌の汗を止める力を持ちはじめた。
野間 宏 / 残像「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
みずみずしい風が吹く。それもしみったれて少しずつ吹いている。
林芙美子 / 新版 放浪記
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旗のように風まかせになって
林芙美子 / 新版 放浪記
ひとかたまりの風が吹き上げてきて、異常に白い顔のまわりで髪がたてがみのように膨らむ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
吊るされたいくつもの干しイカが潮風になぶられている。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
ただ涼しい風がそよそよと鬢 の毛をそよがして通るのを快いと思っていた。
有島武郎 / 或る女
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揺れるの表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ふたつの運命のはざまにいる
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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船はすすみ、緑の木立ちや黒い小さな屋根をのせて岬はすべるように近づいてきた。
壺井 栄 / 二十四の瞳 amazon
岩山の麓に、寄り合うように固っている、 見馴れた数軒の家
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
ビルの五階にあった窓から見下すと、電車や自動車や通行人などを蟻のように数えることもできた。
福永 武彦 / 草の花 amazon
山裾一面の森は《…略…》深潭のように広漠とした夢魔を湛えていた。
牧野 信一 / ゼーロン amazon
「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
電話は、唐突に切れた。一方的に切られたあと、耳に残る音が嫌だ。ツーツーと無機質に響く。拒否とか否定とか、あたしの一番苦手なものを連想させる。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
萃(人名)はしょっちゅう電話をよこした。熱い日に彼女の声を聞いていると、耳の奥から心が腐って行くような感じがした。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
冬空を過(よぎ)った一つの鳥かげのように、自分の前をちらりと通りすぎただけでそのまま消え去る
堀 辰雄 / 菜穂子―他五編 amazon
「風」カテゴリからランダム5
風が鋭く冷えた針のように心を刺す
泉 優二 / さよならと言ってくれ amazon
誰かが教室のドアを開けた。冷たい空気が、愛子の頰を叩く。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
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