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(ハワイ)風に溶けてしまいたいと、こんなに思わさせられる場所はないだろう。夕方が近いと何もかもが金になる。その金はとろとろに溶けたバターみたいにゆるい風に混じってくる。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 ページ位置:26% 作品を確認(amazon)
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夕方
南の島
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前後の文章を含んだ引用
......をなでた。風の吹くような優雅さであざみさんは手を右から左へと波打たせていた。 その向こうの海や山を見て、この踊りはこの島で育ったものなんだなとあらためて思った。風に溶けてしまいたいと、こんなに思わさせられる場所はないだろう。夕方が近いと何もかもが金になる。その金はとろとろに溶けたバターみたいにゆるい風に混じってくる。 汗だくになったあざみさんが部屋に入ってくるまで、私は薄目をあけて踊りを見ていた。「起きたの?」「うん。」「ハワイでのひと踊りをすませた。」「見てたよ。」「どう......
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夕方の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夕闇が広がるにつれ、空は氷が張ったようにしんとしてくる
小川 洋子 / 余白の愛 amazon
まだ暮れきらない。昼の光が空に漂っている。電飾の鈍い明滅。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
夕焼けのほとぼりに映えた宵空が、切り紙細工のような屋根の黒さをくっきり浮き出している
永井 龍男 / コチャバンバ行き amazon
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南の島の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(ハワイ)あの体をなでるような風、薄青くどこまでも続く空の広がり、やたらに濃い緑、白く 尖っては巻き込まれていく波の様子、長い長いワイキキのビーチの砂のしっとりとした感じ……どんなに音があっても、なぜか音がない世界のようなあの島。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
落ちかかる日輪は爛 れたような日中のごみを風に吹 き払 われ、ただ肉桃色 の盆 のように空虚に丸い。
岡本かの子 / 渾沌未分
まだニワトリすら鳴いていない時間
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
淡い藍色の闇が水で溶いたインクのように山の斜面を覆っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
昼間の日のほとぼりがまだ斑 らに道に残っている
梶井基次郎 / 冬の蠅
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
つりがねそうか野ぎくかの花が、そこらいちめんに、夢 の中からでもかおりだしたというように咲 き
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
草原の草の穂がさざなみのようにゆれて
庄野 英二 / 星の牧場 amazon
巴里のような誘惑の多い処
岡本かの子 / 母子叙情
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