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黒髪をわけたような青芒 の武蔵野を縫 う一すじの青梅街道
吉川英治 / 野槌の百 ページ位置:27% 作品を確認(青空文庫)
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旧街道・歴史街道
薄(すすき)・萱(かや)
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前後の文章を含んだ引用
......王子街道の方へ、思い思いに。 百は、ひとり、ぼんやりと鬱 いでいたが、やがて、かれも裏宿の地金屋から菰 づつみのあら鐘をうけ取ると、それを肩に、田無 の家へ帰った。 黒髪をわけたような青芒 の武蔵野を縫 う一すじの青梅街道を、三ツ木、上宿と、二里ばかりあるくと、田無だった。百の家は、そのわずかな戸数の部落からさえ離れた野中の一軒家だが、がっしりとした建てかたで、母屋の炉のまえには......
単語の意味
黒髪(くろかみ)
黒髪・・・黒くてつやのある美しい髪。
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草原・芝生の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
芝生の日かげになった部分に腰を下ろし、手のひらで緑の芝を撫でながら、
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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旧街道・歴史街道の表現・描写・類語(道・道路のカテゴリ)の一覧 ランダム5
この通りは旧道だけあって、米屋や作業服屋や釣具屋など、土地に合っているというよりは昔ながらの商店街の名残を感じさせるような店が多い。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(東海道)こんなに自然の変化も都会や宿村の生活も、名所や旧蹟も、うまく配合されている道筋はあまり他にはない
岡本かの子 / 東海道五十三次
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薄(すすき)・萱(かや)の表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(糸薄は)細い葉が一株ずつ美しく噴水のような形に拡がっていた。
川端 康成 / 雪国 amazon
羽毛の畑のような芒の穂波
横光利一 / 日輪
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「地上・陸地」カテゴリからランダム5
両側の萩の江向(えむかい)の町の古ぼけた軒並みを、重い囚衣のように感じながら。
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
「植物」カテゴリからランダム5
からたちの真白い小花が、柔らかい紙を散らしたように咲く
高樹 のぶ子 / 光抱く友よ amazon
葉っぱのひとつひとつが、小さな鏡となってひるがえる、ポプラの木かげ
松谷 みよ子 / ポプラのかげで「貝になった子ども ほか (松谷みよ子全集)」に収録 amazon
(藤)ゆらゆらとたわわな紫の花房が滝津瀬のようにしだれ咲いているうつくしさ
森田 たま / もめん随筆 amazon
橘の花が、折から日ざしにむされて芳香を伝える
三好 達治 / 詩を読む人のために amazon
「道・道路」カテゴリからランダム5
参観路の砂利は真夏の光りに灼け、私の運動靴の粗悪なゴム裏は、石のひとつひとつに粘ついた
三島由紀夫 / 金閣寺 amazon
僕は庭のブロック屛をのりこえて「路地」に下りた。 「路地」とは言っても、それは本来的な意味での路地ではない。正直なところ、それは 何とも 呼びようのない代物なのだ。正確に言えば道ですらない。道というのは入口と出口があって、そこを辿っていけば然るべき場所に行きつける通路のことだ。 しかし「路地」には入口も出口もなく、それを辿ったところでブロック屛か鉄条網にぶつかるだけのことだ。それは袋小路でさえない。少くとも袋小路には入口というものがあるからだ。近所の人々はその小径をただ便宜的に「路地」と呼んでいるだけの話なのだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
人通りの多い往来は相変わらず毛生欅 の並み木のかげにいろいろの店を並べています。
芥川龍之介 / 河童
(緑道)両脇には植えられたばかりの緑が整列している。まだ添え木がされている木々はまるで作り物みたいに綺麗で、綺麗過ぎて、緑の匂いがどこからも漂ってこない。まだ若い葉っぱたちが微かにこすれる音だけが、かろうじて聞こえていた。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
線路沿いの国道から一本南寄りの細い道に入ると、人のざわめきが急に遠のいてゆく。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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