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骨・内臓の比喩を使った文章の一覧(43件)
心臓の音が、ドラムを鳴らしてるみたいに、身体中に響いていた
折原みと / 桜の下で逢いましょう amazon
熱っぽい関節に油が切れたような妙な気分
安部 公房 / 第四間氷期 amazon
血が、水面に毛糸を浮かべたように線になって走る
水上 勉 / 雁の寺 amazon
黒い血が死体から帯のように流れる
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
心臓が胸の中で、小鳥のようにばたばたしだす
トルストイ / トルストイ民話集 人はなんで生きるか 他四篇 amazon
ぽったりと大きな血塊が封筒のまん中に落ち、飛沫がその周囲に霧のように飛んだ。
島木 健作 / 癩 amazon
働き者の心臓が提供するふいごの力によって、血管をつたって全身へと誠実に送り届けられた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
誰かがすぐ近くで、金槌を使って壁に釘を打ち付けていた。こんこんこんこん、という途切れのない音が聞こえた。かなり硬い壁と、かなり硬い釘だ。こんな時間にいったい誰が釘なんか打っているのだろう? 天吾は不思議に思ってまわりを見回したが、どこにもそれらしい壁は見当たらなかった。そしてまた釘を打っている人の姿もなかった。 少しあとになって、それが彼の心臓が立てている音であることがわかった。彼の心臓がアドレナリンの刺激を受け、急遽増量された血液を、耳障りな音を立てて体内に送り出しているのだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
意識が宿る灰色の迷宮
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
口を押さえたホースから、水が飛び散るように血が噴き出した。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
心臓が、空気銃で撃たれていまにも死にそうな小鳥の心臓のように、とくとくと小さく打っている
サン=テグジュペリ / 星の王子さま amazon
ナメクジの歩いた痕のように、トイレまでうっすらと赤い線が延びて
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
破(わ)れ鐘のように鳴っている自分の心臓の鼓動
木山 捷平 / 大陸の細道 amazon
宿のシーツは、恥ずかしい血痕の花弁を点々と散らした。
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
私の傷口は新たに開いて、血がこんこんと湧き出て来た。それは私自身の中にある海だった。海が私の周囲に涯(はて)しもなくひろがり、私はその無限の深みへ、ゆっくりと沈んでいった。
長谷川 四郎 / 鶴 amazon
観音開きの戸のようにメスが入った皮膚を開き
島田 雅彦 / ある解剖学者の話「ドンナ・アンナ (新潮文庫)」に収録 amazon
、窓をあけると同時に飛び翔った蝶が、窓枠に残して行った鱗粉のようなものにすぎなかった
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
布団のように切り裂いた死体を縫った。
遠藤 周作 / 海と毒薬 amazon
柘榴のように切り裂かれた死体(ライヘ)
遠藤 周作 / 海と毒薬 amazon
血は乾いて、壁土のように、白い皮膚にこびりついていた。
開高 健 / 裸の王様 amazon
血がまるでホースのさきから噴き出しでもするように流れ出る。
宇野 千代 / 色ざんげ amazon
血が簓(さきら)のように噴き出して、次々に三人の支那兵は死んだ。
火野 葦平 / 麦と兵隊 amazon
壁と言わず天井と言わずまるで噴霧器で吹き飛ばしたような血しぶき
宇野 千代 / 色ざんげ amazon
この掌に応える、時計の針に似た響きは、自分を死に誘う警鐘のようなものであると考えた。
夏目 漱石 / それから amazon
横面を射ち抜かれたらしく、両方の鼻孔から盥(たらい)の水でもあけるように、血が迸り出た。
火野 葦平 / 麦と兵隊 amazon
胸にはセコンドを刻むような小さい鼓動がだんだん高まってくる。
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
血だらけになっているのを想像した。それこそ鴨にかかったオレンジソースのように、たっぷりと血が流れている気がして
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
自分の心臓が強く鳴っているのを、遠くで鳴る警鐘のように感じていた。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
手のひらがママレードみたいにぐしゃぐしゃに潰れてたよ
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
その他の人物を表す比喩表現
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